蓼食う虫が好き。

アイドルを推し始めた言葉オタクの記録。

沼の深みに踏み込む。

こんばんは。
最適な動作環境は雪の夜、エイミです。
自叙伝沼落ち三部作、第一部ニコ厨編第二部YouTube編から、ライブ編へと参ります。

2018年8月、MeseMoa. と出会った(出会い直したとも)私は、Maze No.9 のスケジュールを調べます。一番近い会場がSold Outだったので軽く諦めていましたが、改めて調べると、その次に近い会場がまだチケットが購入可能で、距離的に県内でした。9月12日は公演のチケットを取ります。(同日MoseMoa. FC「M+」の登録をします。)9月16日には接触イベは畏怖感が強すぎてまだ無理…と言いながら、9月25日には特典会(ツーショット撮影会)のチケットも取ります。今思うと凄い適応力です。

高校生の頃からバンドのライブが大好きで、最寄りの会場から隣県の会場まで、好きなバンドのツアーが近くに来れば出かけていました。大学進学で引っ越すと、周りにライブハウスが沢山あることを良いことに、新宿や吉祥寺や下北沢のライブハウスに出かけていました。通うほど、好きなバンドが増えていく対バンライブ。ゆらゆらとお酒を飲みながら、上がるフレーズが聞こえたら手を挙げたりしちゃう感じ。野外フェスも好きで、目当てのグループでなくても楽しく音を聞ける。同じものが好きな人が集まる、あの空間が、堪らなく幸せ。お芝居も好きだったので、渋谷や天王洲や下北沢の劇場に好きな人の演技や脚本や演出を観に行ったりもしていました。
社会人になってからは、時間が合って、近くで公演があれば、狙い澄まして好きな人の公演を掴まえて、観に行っていました。だから、現場に出かけるハードル自体は結構低かった。

でも、今回は、初めてライブを観に行く県で、初めてのアイドルのライブで、初めて演者とお話しできる構成に飛び込むという、自分でも結構なチャレンジでした。
「ライブはライブ」と自分に言い聞かせて、ペンライトやグッズも準備せずいつものライブの装備で、現地に向かいました。会場までは、カラフルな推し色の女の子たちを追いかけていくと辿り着きました。2部の開演時間を目掛けて会場へ。開演前の諸注意の影ナレも聞かなかったくらい。ほとんどフロアが埋まった会場に入ると、いつものバンドライブとの客層の違いをひしひしと感じます。こんなに女の子が沢山入ってるライブハウスを見たことがない!新しい世界が広がっている感じがしてワクワクしました。
ライブが始まってしまえばそこからは、表現を享受するだけ。あっという間です。
コールアンドレスポンスは、演者に求められても、自分がしたくないことはしないタイプ。そもそも目を閉じて聴いていることも多くて、クラップ求められても気付かなかったりする。

でもアイドルのライブはダンスもあって、目を閉じて聴いてなんかいられないから、ペンラ振らなくても、コールしなくても私にとっては十分忙しかったです。
推しの実在が確認できたことが嬉しかったし、みんな歌が上手いことが分かったし、ライブで聴くことで好きになれた曲がたくさんあった。
ペンライトがなきゃとか、ツアーT着てなきゃとか、コールができなきゃとか、無くて、音楽や表現を楽しむのは、どんな会場でもどんな表現者でも、受け取る側は自由でいいことに変わりなかったです。(※ 勿論、周りの鑑賞を妨げない範囲で。)

アイドルのライブという体験に戸惑って迷っている人にこそ、新しくて面白いから飛び込んでみて欲しいです。

Maze No. 9のストーリー演目は、好きになったばかりの私にも十分に刺さった。この公演が入り口で良かった。新しい扉を開けられて良かった。


Maze No.9 story 〜あおい〜

「オーロラ曲技団」はセットリストのコアになる楽曲で、とみたけさんの歌声に泣けてしまった。The Greatest Showman の焼き直しでは?って冷めた目で見てたナナメの自分を反省した。
これがカップリング曲になっちゃう『大逆転ディーラー』というCDの底力凄い。


【MeseMoa. - オーロラ曲技団】MeseMoa.4thSingle発売記念フリーライブより

この日の野崎さんのソロは「New Sunshine」の衣装で踊る「風に吹かれて」で、衣装を替える最初からクライマックスで、「何が来るの?」ってエンタメ感に魅せられた。


【MeseMoa.】New Sunshine【2nd single】

特典会の前は整列しながら、本当にずっと「こわい…こわい…」って思っていた。
それは、初めての場面設定で初対面の人と話す怖さと、嵌まりすぎるしかない気配。
初回にも拘わらず、念入りにポーズ指定をし、完全に特典会を満喫しました。笑
「かっこいい!」って沢山伝えられるのがとても楽しかった。邦ロックの話ができるのも楽しかった。ポジティブな感情の交流ばかりを詰め込んだ1分間は、日常の延長にあるような非日常で、幸せな原体験になりました。安心できる距離感があったことも、良かった。

いつだって最新が最高で、今が一番かっこいいんだけど、このとき撮影した写真は今も好きです。自分が写真に写り慣れていなすぎる!!!という反省はあります。笑


このツアーは、ストーリーの内容も踏まえて、「アイドルを選んでくれてありがとう」って伝えやすい機会でした。特にそれを伝えたかった、にーちゃんともお話ができて、自分の仕事のことも励まして貰ったりして、そんなことができるのは、他の職歴があるこの人たちならではだよなあって、更に特別に惹かれたりしました。


Maze No.9 storyプロローグ

ストーリーが持つ「他の話も見てみたい」という訴求力があまりに強くて、ソロ演目のギャンブルみたいなワクワク感に好奇心を煽られて、折角行くなら両部合わせて見てみたいなって軽率に思って、このときには翌月の大阪公演のチケットを取っていました。

ストーリーが完結するツアーファイナルも、見届けたいと思っていたし、ライブの余韻で翌日には、これまで大晦日に出かけたこともないのに、カウントダウンコンサートも両部申し込んでしまうという始末。大阪に年に2回も行くなんて驚き。(その翌年は更に増えることになります。笑)

 

Q. どうして複数公演見たくなるんだろう?
A. それは、セットリストが公演ごとに違うからです。そこでしか見られない演目があるからです。「知りたい。」って思ってしまうからです。

アイドルを推すお作法の謎の一つが実感を伴って解けました。
舞台なら、千秋楽を観られるのが一番贅沢だと思ってた。一番仕上がったパフォーマンスが観られるから。でも、初日の特別さも分かります。それ以外は、日程が合うか合わないか。公演の価値は公演を重ねるほど高くなるから、終盤を観られた方が良い。
バンドなら、曲に出会いたくてライブに行くので、完成度は問わず、そのセットリストが聴ければいつでも良い。でも、新しい曲ができて追加されたりするから、油断はできない。
1公演観られれば十分だと思える文脈と、全ての公演網羅したいと思えてしまう文脈、そもそも見せ方が違うんだなって学びました。

 

ライブ会場に足を運んで分かったもうひとつのことは、自分が音源や動画や出版物で感じていた「沼」は、まだほんの序の口だったことです。
この先に広がる深淵を垣間見た体験でした。
少しずつ深いところまで進んでいく、この先もまた、書いていきたいと思います。

 

ひとまず、ここで、三部作は完結。

Thank you for reading :)

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新しいものを受け取るときはいつも少し怖くて、「好きじゃない」のだったらどうしようって思ってしまうんだけど、2020年2月現在、好きを更新し続けられているのが嬉しいです。