蓼食う虫が好き。

アイドルを推し始めた言葉オタクの記録。

Pride of the green party【後編】

本日もこんばんは。エイミです。

子どもの頃に読んだ本で、トリイ・ヘイデンの『最悪なことリスト』という物語があります。「最悪なこと」は「大切な物を失うこと」。だから、大切な物が増えるほど、最悪なことリストはどんどん長く多くなっていく。というようなお話。最悪なことリストに沢山の事柄が並ぶと言うことは、沢山、大切な物があるということです。

大切だったことに、こんな風に気付きたくは無かったけど、こんなに大切だったんだなあとイベント自粛の今のムードをとても苦しく「最悪だ」と思っています。

それだけ大切な物ができてしまったんだなあと、そのことに関しては嬉しく思うのでした。出会っちゃったんだからしゃーない!

さて、リリースイベントも延期、ツアーも縮小、悲しいったら無いですが、全部無くなったわけじゃ無いので、推しの活動は続いていくので、ありがたく「推しごと」を続けて参りましょうか!

前記事では、サビ前で力尽きてしまった、MeseMoa. 7th Single『烏合之衆』の感想、後編です。よろしければ、お付き合いください。

 

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伝える意味があるメッセンジャー」はい、2番の開始から、いきなり美しい!

先生!何とは言わないけど、これは先生!

こうあって欲しいと願った野崎さんのラップですありがとうございます。

夏目漱石の『こころ』を朗読して欲しいアイドルグランプリ堂々の優勝。(長いよ)

 

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チャラたん バカたん Coming' at ya」とみたんが来た!野崎さんの重厚な口上から一転、軽薄さを装いながらキラキラのピンクが我々のところに来た。この人、チャラでもバカでも一切ないんだから、ほんと幻惑的。物語の具現化。

ちゃかちゃかした声なのに、耳障りじゃないのなんで?gifted。

 

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誇る仲間・酒に愛」酒と愛が並ぶなんて演歌か昭和歌謡に決まってるのに、歌ってるのが綺麗な声の王子だから、「ほな演歌ちゃうか」「そやねん」ってなる魔法です。さすがアイドル界のダークホース様。(参考: ダークホースの広告

 

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 「即座にすぷあってっぷ(?)」間違いなく、今声に出して読みたい日本語(?)No.1 は、この「すぷあってっぷ」です。(タイピングめちゃ難しい)

「すぷあってっぷ」とは、"Supreme Step Up” の略で、たった一歩で玉座まで登り詰められる、王子にのみ許されたステップアップのことです。

 

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 そう。「間違いない

てか、ぷんちゃんのラップめちゃくちゃかっこいい。トンチキな歌詞なのに完全にかっこいい。このことから、正確な音階とリズムの心地よさは、子音と母音の転換の違和感を消し去る可能性が示唆されます。今後の更なる事例研究が待たれるところです。

 

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 「暈(ぼか)された主語と人称の報道」あぁ、halyosyさん、なんてワードセンス。日本語は主語を隠せる言語。言わなくたって聞き手が補う言語。でも「誰が」を明らかにすべきときがある。それが責任というもの。

 

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『俺が』」一人称単数(男性)のあなたが。

 

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『お前』を」二人称単数、おそらく「同等と認めた相手」を。(語義的には上の解釈も下の解釈もできるけど私はこれがいい。)

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連れて行く」はい、連れてかれた!私、秒で連れてかれた!ついて行くことになった。緑組パーティに即加入しました!おめでとう。

「俺がお前を連れて行く」実際に男性から言われたら首を傾げちゃうパワーセンテンスだけど、この人たちには、連れて行って欲しい場所が、私、明確にあるんだよなあ。

だから、自分では決して言わなそうなこの歌詞を、こうして歌ってくれてるから、一瞬で受け入れてしまう羽目になる。幸い。

 

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主人公 集まる9人 重なり合うMovie」映画です。この表現は映画です。物語が動き始めます。劇場に貼ってあっても何の違和感もありません。烏のイメージなのに、白い羽根がこんなにも収まりよく舞っているなんて。天使の所業。ぶんけいさんのdirectionに感激します。そもそもここに至るまでの色彩も素晴らしくないですか?大変!!

磨かれたダイヤ」ダイヤとは何の比喩?分かります分かりますよ。

 

f:id:mellem:20200303191314p:plain 「キミはきっとこう呼ぶだろう "革命" 」お前じゃなく近くに来ました。キミが。私はこう呼びましょう。革命。内的変容ほど、かっこいいものはありません。革命とは、この人が、こうして、真ん中で歌っていることです。そして、この人を真ん中に据える、ごくごく近しい環境です。その総体を絡げて、この事象は革命なんです。泣いた。

革命以前の世界と、革命以後の世界は明確に異なる。 

(なお、この後、センターで踊るフォーゲルさんがかっっこいいので、ダンスショットライブ映像でどうぞご確認ください。革命です。)

 

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 「」最強で贅沢なデュオが来た。

今回のパステル特攻服の衣装はバリエーションが3色あって、パステルパープルがフォーゲルさん。パステルブルーがぷんちゃん・兄・煎じさん・のっくんの、軽やか美麗チーム。パステルグリーンがとみたん・野崎さん・白さん・あおいさんの、アクの強さを殺し合わない奇跡のバランスチーム。(ド私見)なんですけど、今回の楽曲に関して各チームのヘッドはこの2人だと思っています。だって見ちゃうもん。聞いちゃうもん。

 

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 「研ぎ澄ませ 躰」音の圧を感じます。圧倒的音感。

この2人が特攻隊長なんです。参謀かと思いきや。一番に前に出てくるんです。

そして和平を結んじゃうんです。尊い!!!(何の話)

 

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 「拭い去れ涙」去れるか。

 

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 「」「たがために」なんて。「For Whom」完全に文語。文学でしょうよ。突然内戦とか蜂起とかの情景が浮かぶ。怒れる人の声が聞こえる。もう、そんなの民衆の歌。でも、そういうんじゃないの。振り上げた拳は解かれるの。

 

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United as one

ずっとこれからも一緒だよ「俺らの物語」「誰一人欠けたって見れない」「僕はひとりじゃない」「団体の意地」halyosyさんがずっとこの人たちに歌わせてくれているメッセージの変奏。この人数で、歌い続けてくれていることの説得力たるや。

てかこの絵面の強さよ。これはもう完全に英雄。宇宙救ってる。

 

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舞う」歌詞で見たとき、こんなにかっこいい祈りの表現だとは思わなかったから!!!こんなの!!!かっこいい!!!フロント3人なんてこった!!!

このダンスから連想したのはハカ。「本来はマオリ族の戦士が自らの力を誇示し相手を威嚇する舞踊」でしたが、「現在では一般的な民族舞踏であり、相手に対する敬意や感謝の意を表する舞として披露される」のだそうですよ。(Wikipedia調べ)

 

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「まだまだ舞う」 はい、こちら、全人類の憧れ、フォーゲルさんの手です。

いや主語が少々大きかった。全フォーゲルさんの手が好きな人類の憧れ、フォーゲルさんの手です。(循環参照)

 

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引きで見るとこうなります。凄いかっこいいなあ。

楽曲とダンサーを生かし切った素敵な振り付けは created by Marimo Kanno。

 

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 ちなみにこの曲で私が一番好きな振付はここです。刻むリズム大好き。

 

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打ち鳴らした宣誓」 え、かっこいい。8人率いてるかっこいい。総長。

 

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産み落とした光源」右腕は最強のスキルメン。

 

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打ち上がった革命」左腕は革命児。

 

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夜が明ければ形勢逆転」これは、「それでもねがう あすのひかりを」の変奏だ。

どんな曲調だって、希望を歌ってくれるんだ。この人たちアイドルだから。

 

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We are 烏合之衆 fighting party  革命前夜祭

桃色の歌に緑の声が乗る。ユニゾンとも、ハーモニーともちょっと違う、共演。

それぞれの武器で戦う、桃組さんと緑さんが私は大好き。

戦いの一行。見届けたい。その旅。いつも明日にはまた新しい「革命」が起きる。

 

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「(Aight!)」うー、かっこいい。これ言いたい。辞書の "aight" の頁に、この画像載せたい。これマイク左手に持って、口に当てて、Aight!って言いながらこのポーズ決めるんですよ。え、かっこいい。ここまで何度もあったの、逐一挙げなかったけど、このスタンスめちゃくちゃかっこいい。でも凄くしんどそう。やっぱかっこいい。

 

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アウトロ① え、かっこいいかっこいいかっこいい。

 

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アウトロ②「残すやーん!」ってなる。「勝手にやっちゃった」って撮影秘話かわいいが過ぎる。

曲の余韻まで大変楽しめました。しあわせでした。 

ここまでお読み頂きありがとうございました。

 

 

早く来い、革命のあした。

今夜もよく眠れますように。

Pride of the green party【前編】

こんばんは。エイミです。

世の中色々なことがありますが、禍福は糾える縄の如し。

悲しいことや苦しいこともありますが、幸せなこともちゃんと訪れてくれるなあと思う今日この頃です。

2020年2月28日、MeseMoa. 7th Single 『烏合之衆』がリリースされました。

その表題曲のセンターを飾るのが、MeseMoa. のメンバーカラー: グリーン、「愛されゆるふわ『個性なし』」の自己紹介で知られる、フォーゲルさん。(私の推しです。)

2019-2020のカウントダウンコンサートで発表された、満を持しての初センター曲。

▼MV▼が公開されて5日が経ちますが未だに曲のことを考えると震えます。


【MeseMoa.】烏合之衆 [Disorderly Crowd]【7th single】

期待通り、想像以上の凄い曲でした。

頭の中がうるさくて、黙っていられないので、感想を記録したいと思います。よろしければ、お付き合いください。

 

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イントロ: はいかっこいい、もうかっこいい。影だけでかっこいい。

uh, uh, ah」涙が出るくらい綺麗なハイトーン。

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Evolution for you不思議の国のアリスの帽子屋さんばりに「who us?」って勘違いしたくなる。そんな言葉耐えられない既に泣ける。

「you」のための「Evolution」。

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稀な縁(えにし)はオートクチュール」和語が綺麗に入ったパンチライン。私調べでは「東京生まれHIPHOP育ち」に匹敵する強さ。

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なんせ我ら烏合之衆」国民的アイドルが「そうさ僕らはSuper Boy」と歌ってから20年。秩序無く集まった「烏合の衆」だった人たちがアイドルとして歌ってる。エモい。

答えが出てる。

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ここのパートさらっと歌われてるけどめちゃくちゃ難しい。

二番煎じでもオリジナル」名前が織り込まれた歌詞に、作り手の思いを感じる。こんなかっこいい自己紹介が来るなんて聞いてない!

手振りが全て嵌まってて破茶滅茶にかっこいい。圧倒的ラップセンス。

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どう考えてもKing of Kings, and Lord of Lords。

頭の中でHalleujahが鳴り出す。(メサイヤMeseMoa.で踏めない?)

命を待つ は清廉 "漂白"」分かってくれている人が、言葉をくれてる。ひとりじゃ作れない物を、同じ方向を見て、創り上げられることはなんて尊いんだろう。

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Pride pride」この単語、語義自体がスーパーかっこいい。それをこんな色の乗った表情で歌われたら。絶句するしか。もう、語彙が、一生敵わない。

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にーちゃんに任せろ」任せた。完全に任せた。

この声の飛び道具ぶりチーム・ピンクって凄い。完全に武器。

まず、声が9個集まってるだけで絶対的に稀有で強いんだから。この団体は。

その中に、こんな器用な声があってくれたこと、奇跡としか思えない。

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『1723』捧げた未来」去年二十歳になった青年が、未来を捧げたって言う。2017年2月3日。このグループは前身のむすめん。から一歩進んでMeseMoa.になりました。彼らの未来を貰いました。

道なき未知に導く革命児」あおいさんにしか歌えないパート。

進む道、全てが挑戦なのに、先が見えてるみたいだ。人生って年齢じゃないんだって、この世の真理が此処にあります。

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あの日に掲げた折れない旗」本当の強さは、剛でなく柔だ。野崎さんは折れない。この人がいるから、迷わない。間違わない。人道を外れない。信頼。

(誤変換で出た「織れない機」に機織りで困ってる野崎さんが出てきてそれはそれはかわいらしい。)(違います、全然違います!)

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欲しいなら命などくれてやる」呉れちゃいけないよ。祈る息災。

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」ユニゾンってアイドルの歌の醍醐味だ。この沼に嵌まるまで、コーラスじゃなくてユニゾンで重ねる良さを全然分かってなかった。重なって特別に響く厚み。美しいのは和音だけじゃない。強い意志。歌詞。

フォーゲルさんのユニゾンは、本当にいいんだよ!!!!!

 

だめだ、サビに行く前に既に胸がいっぱいだ!抱えきれない!

一度筆を置いて【前編】を閉じたいと思います。(唐突に訪れるオタクの限界)

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

今この曲が、あってくれて、本当に、良かった。

引き続き沢山考えながら享受したいと思います。稀な縁に感謝!

 

Credit(敬称略):

MeseMoa.「烏合之衆」

Lyrics, Music & Arrengement: halyosy

Rap Lyrics: らっぷびと

 

【追記】

2020/03/03 後編書きました。

aimee-msma.hatenablog.com

沼の深みに踏み込む。

こんばんは。
最適な動作環境は雪の夜、エイミです。
自叙伝沼落ち三部作、第一部ニコ厨編第二部YouTube編から、ライブ編へと参ります。

2018年8月、MeseMoa. と出会った(出会い直したとも)私は、Maze No.9 のスケジュールを調べます。一番近い会場がSold Outだったので軽く諦めていましたが、改めて調べると、その次に近い会場がまだチケットが購入可能で、距離的に県内でした。9月12日は公演のチケットを取ります。(同日MoseMoa. FC「M+」の登録をします。)9月16日には接触イベは畏怖感が強すぎてまだ無理…と言いながら、9月25日には特典会(ツーショット撮影会)のチケットも取ります。今思うと凄い適応力です。

高校生の頃からバンドのライブが大好きで、最寄りの会場から隣県の会場まで、好きなバンドのツアーが近くに来れば出かけていました。大学進学で引っ越すと、周りにライブハウスが沢山あることを良いことに、新宿や吉祥寺や下北沢のライブハウスに出かけていました。通うほど、好きなバンドが増えていく対バンライブ。ゆらゆらとお酒を飲みながら、上がるフレーズが聞こえたら手を挙げたりしちゃう感じ。野外フェスも好きで、目当てのグループでなくても楽しく音を聞ける。同じものが好きな人が集まる、あの空間が、堪らなく幸せ。お芝居も好きだったので、渋谷や天王洲や下北沢の劇場に好きな人の演技や脚本や演出を観に行ったりもしていました。
社会人になってからは、時間が合って、近くで公演があれば、狙い澄まして好きな人の公演を掴まえて、観に行っていました。だから、現場に出かけるハードル自体は結構低かった。

でも、今回は、初めてライブを観に行く県で、初めてのアイドルのライブで、初めて演者とお話しできる構成に飛び込むという、自分でも結構なチャレンジでした。
「ライブはライブ」と自分に言い聞かせて、ペンライトやグッズも準備せずいつものライブの装備で、現地に向かいました。会場までは、カラフルな推し色の女の子たちを追いかけていくと辿り着きました。2部の開演時間を目掛けて会場へ。開演前の諸注意の影ナレも聞かなかったくらい。ほとんどフロアが埋まった会場に入ると、いつものバンドライブとの客層の違いをひしひしと感じます。こんなに女の子が沢山入ってるライブハウスを見たことがない!新しい世界が広がっている感じがしてワクワクしました。
ライブが始まってしまえばそこからは、表現を享受するだけ。あっという間です。
コールアンドレスポンスは、演者に求められても、自分がしたくないことはしないタイプ。そもそも目を閉じて聴いていることも多くて、クラップ求められても気付かなかったりする。

でもアイドルのライブはダンスもあって、目を閉じて聴いてなんかいられないから、ペンラ振らなくても、コールしなくても私にとっては十分忙しかったです。
推しの実在が確認できたことが嬉しかったし、みんな歌が上手いことが分かったし、ライブで聴くことで好きになれた曲がたくさんあった。
ペンライトがなきゃとか、ツアーT着てなきゃとか、コールができなきゃとか、無くて、音楽や表現を楽しむのは、どんな会場でもどんな表現者でも、受け取る側は自由でいいことに変わりなかったです。(※ 勿論、周りの鑑賞を妨げない範囲で。)

アイドルのライブという体験に戸惑って迷っている人にこそ、新しくて面白いから飛び込んでみて欲しいです。

Maze No. 9のストーリー演目は、好きになったばかりの私にも十分に刺さった。この公演が入り口で良かった。新しい扉を開けられて良かった。


Maze No.9 story 〜あおい〜

「オーロラ曲技団」はセットリストのコアになる楽曲で、とみたけさんの歌声に泣けてしまった。The Greatest Showman の焼き直しでは?って冷めた目で見てたナナメの自分を反省した。
これがカップリング曲になっちゃう『大逆転ディーラー』というCDの底力凄い。


【MeseMoa. - オーロラ曲技団】MeseMoa.4thSingle発売記念フリーライブより

この日の野崎さんのソロは「New Sunshine」の衣装で踊る「風に吹かれて」で、衣装を替える最初からクライマックスで、「何が来るの?」ってエンタメ感に魅せられた。


【MeseMoa.】New Sunshine【2nd single】

特典会の前は整列しながら、本当にずっと「こわい…こわい…」って思っていた。
それは、初めての場面設定で初対面の人と話す怖さと、嵌まりすぎるしかない気配。
初回にも拘わらず、念入りにポーズ指定をし、完全に特典会を満喫しました。笑
「かっこいい!」って沢山伝えられるのがとても楽しかった。邦ロックの話ができるのも楽しかった。ポジティブな感情の交流ばかりを詰め込んだ1分間は、日常の延長にあるような非日常で、幸せな原体験になりました。安心できる距離感があったことも、良かった。

いつだって最新が最高で、今が一番かっこいいんだけど、このとき撮影した写真は今も好きです。自分が写真に写り慣れていなすぎる!!!という反省はあります。笑


このツアーは、ストーリーの内容も踏まえて、「アイドルを選んでくれてありがとう」って伝えやすい機会でした。特にそれを伝えたかった、にーちゃんともお話ができて、自分の仕事のことも励まして貰ったりして、そんなことができるのは、他の職歴があるこの人たちならではだよなあって、更に特別に惹かれたりしました。


Maze No.9 storyプロローグ

ストーリーが持つ「他の話も見てみたい」という訴求力があまりに強くて、ソロ演目のギャンブルみたいなワクワク感に好奇心を煽られて、折角行くなら両部合わせて見てみたいなって軽率に思って、このときには翌月の大阪公演のチケットを取っていました。

ストーリーが完結するツアーファイナルも、見届けたいと思っていたし、ライブの余韻で翌日には、これまで大晦日に出かけたこともないのに、カウントダウンコンサートも両部申し込んでしまうという始末。大阪に年に2回も行くなんて驚き。(その翌年は更に増えることになります。笑)

 

Q. どうして複数公演見たくなるんだろう?
A. それは、セットリストが公演ごとに違うからです。そこでしか見られない演目があるからです。「知りたい。」って思ってしまうからです。

アイドルを推すお作法の謎の一つが実感を伴って解けました。
舞台なら、千秋楽を観られるのが一番贅沢だと思ってた。一番仕上がったパフォーマンスが観られるから。でも、初日の特別さも分かります。それ以外は、日程が合うか合わないか。公演の価値は公演を重ねるほど高くなるから、終盤を観られた方が良い。
バンドなら、曲に出会いたくてライブに行くので、完成度は問わず、そのセットリストが聴ければいつでも良い。でも、新しい曲ができて追加されたりするから、油断はできない。
1公演観られれば十分だと思える文脈と、全ての公演網羅したいと思えてしまう文脈、そもそも見せ方が違うんだなって学びました。

 

ライブ会場に足を運んで分かったもうひとつのことは、自分が音源や動画や出版物で感じていた「沼」は、まだほんの序の口だったことです。
この先に広がる深淵を垣間見た体験でした。
少しずつ深いところまで進んでいく、この先もまた、書いていきたいと思います。

 

ひとまず、ここで、三部作は完結。

Thank you for reading :)

🎃

新しいものを受け取るときはいつも少し怖くて、「好きじゃない」のだったらどうしようって思ってしまうんだけど、2020年2月現在、好きを更新し続けられているのが嬉しいです。

沼に落ちたとき。

こんばんは。

Merry Christmas.

クリスマスと言えばRENT。Happy Birthday, Jesus!

ミュージカル作品大好きエイミです。

兄にはロジャーを演って欲しいと常々思っています。

なんなら、もう演ったんじゃないかぐらい嵌まり役ですよね。(ですよね?)

11月初旬にアップした最初の記事から、熱量冷めぬまま、12月も終盤。 

自叙伝沼落ち三部作の第一部ニコ厨編を経て、時を越えて、YouTube編へ参ります。

 

3年前、J事務所所属のアイドルを推している方とお仕事でご一緒して仲良くなりました。

ツアーが始まれば週末の度、フットワークも軽やかに5大ドームを回っている様子を見て、「信じられない」「すごい」「愛だ」と思っていました。

会ったこともない人と、チケットを譲り合って一緒にコンサートに行くことを聞き、そのコミュニケーション能力は自分にはない凄いもの、と感嘆しました。

私も表現は大好きで、好きな役者さんや、脚本家さんの舞台や、好きなバンドのライブは追いかけて観たいと思います。でも社会人になってからこちら、行けても最寄りの会場に1公演。正直言って、同じ公演を複数回観ることのへの熱意は理解を超えていました。「分かった気になる」が得意な私は、「~したことがある」という体験が得られれば、回を重ねるのは時間の無駄、と思っていた節さえありました。

その「理解できない」の夏から、1年少々を経て、「分かりみしかない」ところまでやってきた顛末。MeseMoa.との出会い。

 

2018年夏 YouTubeでフォローしているチャンネルが少しずつ増えてきた頃。

食べる音のASMRや美容、お笑いのチャンネル中心だった閲覧履歴。

8月に放送された大好きな音楽番組「おげんさんといっしょ」を観てふと、これまでの自分の音楽歴を振り返ってみたくなりました。

思い起こしたたのは、学生の頃聞いていたVOCALOID曲。

「歌は頭に浮かんでいるのに!曲名が出てこない!」そんな曲を探したいとき、私が思いついたキーワードは「あおいくん」であり、「あすプに」でした。

続けて「踊ってみた」を辿りながら、ハロプロ曲を踊る男の子たちを懐かしく観たりしました。

「むすめん。」が「MeseMoa.」になっていることなんて知らなかったそのとき。

「踊り手」であった人が踊り続けていて、その上、歌っていることに衝撃を受けました。しかも、オリジナル曲を。

そこからのおよそ2週間、持ち前のオタク気質を生かして、「めせらい」を見倒します。破竹の勢いで。3週間目には*Chocolate Bomb!!とパンダドラゴン(そしてベイビーズ)を履修していました。

私の推しがいつ決まったのか。視聴履歴や検索履歴を見ると、実はどうやら、MeseMoa. に出会った初日から落ちていたようでした。(でも理由が分からなくて戸惑っている様子が見られます。)

踊り手として、MeseMoa. のメンバーを全員知っていました。各メンバーの名前の由来や代表作が挙げられるくらいには。そういったセルフプロデュースができる人の集まりであることがMeseMoa.の魅力だと、強く思っています。

その中で、一番の驚きをもって迎えたのがフォーゲルさんのパフォーマンスでした。

フォーゲルさんは履修済みでしたが、にゃいにぃは未履修。

その程度しか知らない私には、MeseMoa. のどの動画クリックしても釘付けだったの。

 

むすめん。の踊ってみた動画からオリジナル曲を渡って、Muddy Water のMVを見ました。サムネでクリックせずにいられなかった。

www.youtube.com

「お芝居してる…!」その衝撃の大きさ。

だって、「踊ってみた」と演劇作品の隔たりは、百億光年ぐらいの距離があるでしょ。

公園で踊ってみるには、自分とカメラがあれば、どうにかなんとかなる。けど!

(それにしたって、「自分」のパフォーマンスと編集スキルには賞賛あるのみなんだけども!)

雨の中、叫んで踊って憂いて泣いて歌う、あの表現にはどう考えたって、「自分たち」以外の人の手が加わってた。

楽曲も振り付けも衣装も演出も、ただただ、かっこよかった。

心の隅に冷笑する私がちょっとはいたけど、「アリだな」って私の美意識が言った。

オタクの心に火(灯)が点ったら、そこからは速いの皆さん、ご存知でしょう?

2018年夏、夏の内にYouTubeチャンネルを全部遡って、8月末には購入可能な書籍CDDVDを買い支えて、9/1には「推しが尊い」を実感して、9/8にはTwitterアカウントを作って、9/10にはFC入会してた。

代引きとか振込みとか、久しぶりにして、慣れなくて不便でわくわくした。

雪国の民は、不便に強い。:)

 

MeseMoa.さんに関して、「自己評価の低いアイドル」というのが、ずっとずっと不可解で、でも、だからこそ好きになれるのかも知れないと思っています。

オーディションを通ってきた人たちは、「自分なんて」って言うことは、篩から落ちた人のことを思えば決して口にできないこと。

選んだ人の目を思えば、口にしようのないこと。

でも、むすめん。の出自はMeseMoa.の成立はそうではなかったから、非常に希有なアイドルになった。

その中でもフォーゲルさんは、すぐ他の人よりできること少ないって言う、私の知らない「アイドル」だった。

フォーゲルさんが「やって当たり前」と思っていることを、私は、「凄い凄いこと」だと思ったから、応援せずにいられなかった。

(推しに惹かれた理由については、上記ツイートのスレッドが全て)

 サマビの音階ついてない「それじゃだめだ」を凄い希有だとと思ってたのに、気づいたら完全に歌になってた。個性。成長。凄い、凄い。

www.youtube.com

ニゾンに厚みを出してくれるフォーゲルさんの声に惹かれてた。

のに、気づいたら、ひとりの歌割りに拍手喝采を送らされてて、TT6に至っては和音になってて!凄い、凄いだった。

Maze No. 9 で「褒めてもらえるよ」って言った言葉に、愛されの本質を聞いた。

DDのイベントが開催される度「人のため」が当たり前にできることが見えた。

いつでも、どんな会場でも、感情が、意味が、見え(るように見え)た。

凄い凄いだな、って思わずにいられなかった。

 

これが、推しを「知る」に転がり落ちた、出会いのお話。

年間20くらいライブや公演を見る生活がスタンダードな私には、ドアはほんの目の前にありました。

ライブハウスに足を運ぶのはまた、次のお話。

 

🎁

畢竟、変わっていくことは、愛おしい。

沼に落ちる前に。

好きな物は音楽と演劇と文字。
初めてアイドルを推すという動作を身に付けているところ。

9人組ボーイズアイドルグループ、MeseMoa. に出会って、1日目から始まった「沼に落ちる」という体験について、始めから少しずつ綴っていきたいと思います。

今回はMeseMoa.に出会う以前に知っていたことについて書きます。

🍊

年下の男の子たちが余興で「ハッピーシンセサイザ」を踊っているのを見たとき、
10代の女の子が「歌い手が推し」だと話すのを聞いたとき、
そして、好きなバンドの話よりもずっと、VOCALOID曲のクリエイターの話の方が通りが良かったとき、
ニコニコ動画という仕組みの中で生まれた文化が、2020年を迎えようとする今も生きていて繋がっているんだなと感じました。

私は、バージョン(β)からのユーザーでしたので、10年以上ニコ動の文脈を読んできたことになります。(10年…!)

とみたけさんとお話しできそうなジャーゴンも色々あります。

あの頃、ニコ動にいた人は、きっと、総じて何かのオタクでした。

今のYouTuberとは少し方向性の違う、当時まだまだ本流であったマスメディアに対して「主流」ではない表現の集まりであったと思います。
「魅せる」「再生数を稼ぐ」「登録者を増やす」といった志向よりも、圧倒的に「ただやってみたい」「好きなものを広めたい」「面白いと思ったものを共有したい」といった、好奇心や、ちょっとしたふざけ心がきっかけになった動画が多かったように思います。
沢山の動画が投稿され、カテゴリが分かれ、ランキングが毎時変動しました。

当時、個々の「踊り手」であったMeseMoa.のメンバーのみなさんは、それぞれが、自分の動画で数万再生を記録する人たちでした。

2桁再生で終わる動画も数多あった激動の「踊ってみた」カテゴリの中で、ダンスのスキルや容姿やネタや再現性やキャラクター等で、他を圧倒していた人たちでした。

MeseMoa.のメンバーは、オーディションも通っていない、下積み期間もない「アイドル気取り」の集まり、であるかもしれません。

篩も通らず、誰からも選ばれずに始まった活動、と捉えられるかも知れません。

しかし、その出自から言って、そんな訳はないのです。

視聴者たちが民意でもって確実にその魅力を認め、既に選ばれていた人たちでした。

それぞれが、他者にはマネできない能力をもった人たちでした。
全員が、自分の動画を撮影して編集して投稿して、視聴者と言葉で関わっていける人、そして、表現して誰かに届けたいという欲を自らもった人。

動画の投稿を重ねて、ちょっと変わった名前を名乗って(名付けられて)、その名前を生きる時点で、表現者としての最初のステージに、十分に立っていた。

そんな人たちの集まりは、強いに決まってる。面白いに決まってる。丈夫に決まってる。そんな風に思います。

併せて、halyosyさんの今がここにあることも、理文のぶんけいさんが世界観を確実に表現していることも、めろちんさんの振り付けが多くの人の目に触れることも、てぃ☆インさんが仲間になったことも、嬉しくて仕方ない。

当時、私たちが無償で享受していた表現が、続いていて、そしてきちんと対価の得られるビジネスになっていることが、嬉しくて仕方ない。

表現と向き合い続けている人への敬意は、対価で払わなくてはとずっと思っている。
そういう人たちが、時間をかけて、人生をかけて歌っていてくれるから、踊っていてくれるから、私たちは日常を生きられる。
だから。

仕事に追われて、ニコ動から離れて、過ごした数年を経て、
2018年夏。MeseMoa. に出会った私は、感動混じりの驚きと、わくわくする楽しさを感じました。

「踊り手」で「むすめん。」の皆さんが「MeseMoa.」として表現を続けていてくれたこと。続く仕組みを作れる大人が、彼らの周りにいてくれたこと。ニコ動で繋がったクリエイターが、同じ関係でもっと素敵なものを作り続けてくれていたこと。

🍊

続くって素敵なことです。あなたが「続けたい」って思っていることも、わたしが「続いてほしい」って思っていることも、それはとても幸せなことで、生きる糧になることだと思います。あなたが産み出す新しいことを、見届けたくて、大袈裟だけど、「生きねば」って思います。そういう人と、多く出会える人生は幸せだと思います。
幸せでいさせてくれてる、存在に、心から感謝なんです。

これが、推しに、推しとして出会うまでの前提のお話。